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- 2019/12/25【カプノサイトファーガ・カニモルサス】なめられて死に至る…ペット感染症の「恐怖」 過剰なスキンシップは禁物 風邪に似た症状、重症化も
2019/12/25【カプノサイトファーガ・カニモルサス】なめられて死に至る…ペット感染症の「恐怖」 過剰なスキンシップは禁物 風邪に似た症状、重症化も
ペットになめられて命を落とす。そんな恐ろしい事件が発生、衝撃を与えている。愛犬や愛猫が持つ細菌にうつって悲劇は起きたという。日本では約1855万頭もいるとされるペット。この危険すぎる落とし穴にどう対処すればいいのか。専門家の見解は-。
米CNNによると、11月、ドイツで63歳の男性が、飼っていた犬になめられたことで死亡した。原因は、犬や猫が口内に持つ細菌「カプノサイトファーガ・カニモルサス」による感染症だった。この感染症にかかると、発熱や腹痛、吐き気などを起こし、重症化すれば敗血症や髄膜炎で死に至るケースもある。患者の大半が40歳以上で男性に多い。
日本でも2016年に福岡県の60代女性が屋外で猫3匹に餌をやっていたところ、血液などから菌に感染し、呼吸困難になり3日後、死亡した例もある。こちらは「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」が原因だった。風邪に似た症状で、その後、咽頭痛やせきなどが出て重症化することもある。
ペットからの感染症による死亡例は多いわけではないが、「甘く見てはいけない」と警鐘を鳴らすのは、安田獣医科医院の安田英巳獣医師だ。
「人の身体は免疫力を持っているが、免疫力に問題がある人は要注意だ。ペットの犬や猫であっても感染症となる細菌は持っている。ペットを清潔に保ったり、定期的な予防接種をしているからといって安心はできない」
厚生労働省でも例年、動物からの感染症に関するハンドブックを発行している。その中では、咬まれたり引っかかれたりする感染経路以外に、口移しでのエサやりや、箸の共用も禁止するよう呼び掛けている。
感染後の対処法について前出の安田氏は「症状が分かりにくいが、なるべく早く病院に行ってもらいたい。風邪だと思って治りが悪い場合には、再検査するなど処置したほうがいい。破傷風や歯周病菌にも注意してもらいたい」と指摘する。
ペットとの過剰なスキンシップには気をつけた方がいいかもしれない。
https://www.zakzak.co.jp/…/news/191225/dom1912250006-n1.html