【ポックスウイルス】鵜27羽、ポックスウイルス感染…鵜飼い中止も /山梨県
野生の鵜うを捕獲したり、伝統漁法の鵜飼いを行ったりしている全国12市の鵜計約380羽のうち、31日までに少なくとも7市の計27羽が「ポックスウイルス」に感染していたことが、読売新聞の取材でわかった。
人間には感染しないが、鶏などに広がる恐れがあるため、山梨県笛吹市が鵜飼いを中止するなど影響が広がっている。
ポックスウイルスは空気感染はせず、鵜同士が接触したり、蚊が媒介したりしてうつる。鵜が感染すると顔やくちばしなどにいぼ状の病変が出る。このいぼに人が触れても感染はしない。
感染が確認されたのは、野生の鵜を捕獲して全国に出荷している茨城県日立市と、日立市から鵜を購入して鵜飼いを行っている笛吹市と京都市、岐阜市、広島県三次みよし市、山口県岩国市、大分県日田市の6市。
最初に確認されたのは、京都市・嵐山の大堰川おおいがわの鵜だ。6月9日、日立市から2週間ほど前に購入した4羽のうち1羽にいぼが見つかり、飼育する18羽中11羽に拡大したため、7月1日に始めた鵜飼いを10日間で中止。感染していない鵜を使って20日に再開したが、観光シーズンには痛手となった。
岐阜市・長良川でも1羽の感染が判明。この鵜を隔離して、残る約100羽で鵜飼いを続けたという。