2020/01/20【新型コロナウイルス】中国 新型ウイルス肺炎 死者3人に 患者200人超 感染拡大 /中国
中国の湖北省武漢で、新型のコロナウイルスによるとみられる肺炎が相次いでいる問題で、地元当局は、新たに1人が死亡したと発表し、この肺炎での死者は3人になりました。また、北京や南部の広東省でも初めての患者が確認されて中国国内の患者はすでに200人を超え、感染が拡大している実態が明らかになっています。
中国湖北省武漢の保健当局は20日、新型のコロナウイルスによるとみられる肺炎の患者が、18日と19日の2日間に、新たに136人確認され、このうち、1人が死亡したと発表しました。
この結果、この肺炎での死者は3人になりました。
武漢市内で確認された患者は、これまでに198人に上り、このうち危篤状態の患者が9人で、さらに35人が重症だということです。
また、北京と広東省の保健当局は20日、北京で2人、広東省の深センで1人の患者が確認されたと、それぞれ発表しました。※(センは土偏に川)
中国の当局が、武漢以外での患者を発表したのは初めてです。
中国国内で確認された患者数は、すでに200人を超え、さらに浙江省でも感染の疑いが伝えられるなど、中国国内で感染が拡大している実態が明らかになっています。
中国政府で、この問題を担当する国家衛生健康委員会は、今のところ予防や抑制は可能だとしていますが、感染経路が完全に把握できていないとして、今後もウイルスの遺伝子の変異がないかを含め監視する必要があるとしています。
中国では、今週24日から、旧正月の「春節」にあわせた大型連休が始まり、人の移動が増えるだけに、感染の一層の拡大が懸念されています。
武漢では体温検査を強化
武漢の地元当局は、市内の空港や鉄道の駅、それに長距離バスターミナルなどに、今月14日から赤外線で体温を測定する装置を設置して、発熱した人がいないかどうかを調べているということです。
中国のインターネットメディアは武漢市内の鉄道の駅で出発する乗客の体温検査を強化している様子を伝えています。
西村官房副長官「これまで以上に動向注視 万全の対応を」
西村官房副長官は記者会見で「患者数の増加が認められるが、現時点では地域的な広がりは確認されておらず、持続的な人から人への感染の明らかな証拠はないという国立感染症研究所のリスク評価に変わりはない」と述べました。
一方で「中国で重症者の増加がみられることを踏まえ、患者数などの国際的な動向をこれまで以上に注視しつつ、検疫の着実な実施など引き続き万全の対応を行っていく。特に水際対策はせきや発熱が見られない場合でも解熱剤などを服薬している場合は申告するよう呼びかけるなど、対策を着実に実施している」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/n…/html/20200120/k10012251821000.html