【結核】豊橋で外国人技能実習生が結核集団感染 /愛知県
豊橋市保健所は5日、外国人技能実習生の肺結核集団感染を確認したと発表した。3月にも別の同実習生らの感染事例を公表しており、引き続き市民や企業に注意を呼び掛けている。
今年1月中旬に来日したインドネシアの20歳代の男性技能実習生が、豊橋市内で語学研修を2日間受けたが、喀血(かっけつ)や高熱があったため、市民病院で受診、肺結核と診断され入院した。
その後、男性と一緒に来日し、語学研修を受けた技能実習生の男女19人と、男性の受診に同席した通訳2人の接触者計21人の健康診断を実施した結果、実習生の5人が結核発病者、12人が結核菌を持つ感染者だった。発病者5人は初期の段階で、他人に感染させるような状態ではなかった。いずれも治療や、発病予防の服薬を続け、県外の実習先へ転出している。
男性と実習生19人が来日前、インドネシアで共に3カ月間の宿泊研修を受講していることなどから、市保健所は、集団感染はこの研修先が濃厚とみている。
結核はかつて死亡することも多かった感染症の一つだが、現在は長期の服薬で治療できる。結核菌を含んだ咳、くしゃみで飛び散り、吸い込むことで感染する。
来日する外国人の患者が全国で増えている傾向で、市保健所は「2週間以上(発病の症状の)咳や痰が続いたら早めに受診を」と注意を促している。