2018/04/20【食中毒】「ニラのつもりが有毒植物」家庭菜園で食中毒 山菜にも注意!各地であいつぐ
【食中毒】「ニラのつもりが有毒植物」家庭菜園で食中毒 山菜にも注意!各地であいつぐ
ポカポカ陽気が続き、本格的な山菜狩りのシーズンを迎えるなか、ニラや行者ニンニクなどの食用植物と間違えて、有毒植物を食べることによる食中毒が各地で相次いでいることから、消費者庁が注意を呼びかけている。
鳥取県によると今月18日、鳥取市内に住む70代の女性が自宅の畑で栽培している庭の葉を調理して昼食に食べたところ、嘔吐などの症状が現れて医療機関に運ばれた。病院からの連絡を受けて市の保健所が調べたところ、ニラに混じって畑に自生していたスイセンの葉を食べたことが判明。
また山梨県甲府市でも今月2日、自宅で栽培しているニラを味噌汁の具にして食べた家族4人が食中毒を発症した事故があったばかりだ。
消費者庁によると、誤って食べた有毒植物による食中毒は、毎年4〜5月に相次いで発生している。2006年からの10年間で有毒植物が原因で亡くなった人は10人にのぼり、なかでも2015年には全国で42人が発症し、うち4人が死亡している。
この10年間で患者数が多い植物は、ニラやノビルと間違えて食べたスイセン(149人)、次いでバイケイソウ(65人)、チョウセンアサガオ(55人)と続く。
消費者庁は今年3月、過去10年間に家庭菜園や庭などに植えたり、自生している植物を食べたことがあると答えた全国2000人を対象にアンケート調査を実施したところ、回答者の4割近くが植物による食中毒で死亡するリスクを知らないことが明らかになった。
また過去3年間に野山で自然に生えている植物を採取したり、調理した経験があるかについても聞いたところ、「食用か有毒か見分けることができる」と答えた人は、35%にとどまったという。
このことから消費者庁は「家庭菜園や山菜狩りで、食用できるかどうか確実に判断できない場合は絶対に食べないでほしい。また家庭菜園では、食用と観賞用の植物を一緒に栽培しないよう、明確に区分けし、過信しないよう」注意をよびかけている。