2017/09/06【おたふく風邪:ムンプスウイルス】妊娠中、身近におたふく風邪感染者が…感染力は強いの?
【おたふく風邪:ムンプスウイルス】妊娠中、身近におたふく風邪感染者が…感染力は強いの?
妊娠中に、ダンナさんの職場でおたふく風邪が発生したため心配しているという相談が寄せられました。おたふく風邪のかかりやすさや予防法、もし感染した場合の影響などについて、看護師さん達の意見を聞いてみましょう。
妊娠中のママからの相談:「妊娠5カ月、おたふく風邪の感染力が気になります」『現在妊娠中です。夫の職場の方が、お子さんからおたふく風邪をもらったようで、おたふく風邪に罹っています。娘におたふく風邪の予防接種を受けさせようと病院へ行ったところ「最近違う予防接種をしたので4週間空けてください」と言われ、今すぐには予防接種できない状況です。私は幼い頃に片方はおたふく風邪に罹ったらしいのですが、妊娠中にまた罹ってしまうのではないかと不安です。おたふく風邪は、どれくらいの感染力があるのでしょうか?もし私や娘が罹ってしまった場合、娘は薬などは飲めますが私は飲めないようなので、お腹の子に影響はあるのでしょうか?(20代・女性)』
おたふく風邪とは?『おたふく風邪の感染する経路は、飛沫感染や接触感染です。そのため、おたふく風邪の感染者が1mの範囲内でくしゃみをしたり、接触することで感染する恐れがあります。潜伏期間は2~3週間と言われています。症状は、片方もしくは両方の耳下腺などの唾液腺が腫れます。耳下腺が腫れる2日前~腫れてから5日後くらいまでがウィルスの排泄が多く、感染しやすい時期と言われています。その他、発熱、腫脹部分の痛みがあります。(助産師)』
一度感染すると再感染はない
小さい頃に一度おたふく風邪に罹ったという相談者さんは、再感染を心配する必要はないようです。
『おたふく風邪に感染しないかと不安な日を過ごされているようですが、おたふく風邪は一度感染したら再感染することはありませんので、相談者さんが感染する事はなく、お腹のお子さんに影響はありませんので安心してください。(内科看護師)』
『一度、感染すると免疫ができますので、再感染しませんが、他のウィルスに感染した際に、耳下腺が腫れると再感染したと思うこともあるようです。(産科看護師)』
抵抗力をつけ、うがい手洗いをしっかりと
妊娠中におたふく風邪に感染しても、特に胎児への影響を心配する必要はないようです。しかし、症状が重ければ流産に繋がります。予防法としては、家族全員で手洗い・うがいの基本習慣をつける他に、しっかり栄養と睡眠を取り、抵抗力を高めましょう。
『おたふくは感染した人のくしゃみや咳に、ムンプスウィルスと呼ばれるウィルスが含まれてそれを介して発症しますので、手洗いやうがいをして、体内に入れないようにすることが一番の予防になります。(内科看護師)』
『予防するには、感染者と接触しないことが大事で、妊娠中は予防接種ができませんし、予防接種から3カ月は妊娠を避けるようにされています。妊娠中に感染しても、胎児には影響ないとされていますが、妊娠初期には流産を引き起こす確率が高くなると言われています。治療薬はなく、症状に対する対処療法になります。(産科看護師)』
『抵抗力が低下することでも発症しやすくなるので、お子さんはしっかりごはんを食べて疲れを溜めないように、休ませてください。ダンナさんも過去に罹っていれば、抗体が作られて感染することはありませんが、うがい手洗いはしっかり行ってください。(内科看護師)』
おたふく風邪の原因であるムンプスウィルスは、一度感染したなら再度感染することはないようです。妊娠中の感染は、通常胎児に影響はないようですが、妊娠初期の場合は流産を引き起こすことがあります。予防のためには、家族全員で抵抗力を高め、うがいと手洗いをしっかり行いましょう。