2018/11/08【アデノウイルス】医療施設でのアデノウイルス感染、死者10人に 米NJ州 /アメリカ
米ニュージャージー州ハスケルの医療施設でアデノウイルスの感染が広がった問題で、州の保健当局は7日までに計30人が体調不良を訴え、このうち10人が死亡したと明らかにした。
患者は1件を除きすべて子ども。免疫機能が低下しており、病状は深刻だ。多くは呼吸の補助を必要としている。
先月の発表では感染件数が18、死者は6人となっていた。施設の職員1人も感染したが、その後回復している。
集団感染を引き起こしたのはアデノウイルス7型と呼ばれるウイルスで、米疾病対策センター(CDC)によると「急性呼吸器疾患」の原因となることでよく知られている。この他のタイプのアデノウイルスに感染すると、インフルエンザのような症状が出たり、結膜炎や下痢を起こす可能性がある。
州の保健当局は5日、別の医療施設でも子ども5人がアデノウイルスに新たに感染したと発表した。ただCDCが調べたところこのウイルスは3型で、最初の施設のものとは異なるという。
2つ目の施設で患者らが体調不良を訴えたのは先月20日から29日の間。州保健当局が先週行った検査では、感染対策上の問題は見つかっていなかった。
アデノウイルスは多くの場合、感染者に触れたりせきやくしゃみによる飛沫(ひまつ)を吸い込んだりすることで感染が拡大する。健康な人については感染しても重症化することはまれだが、免疫機能が弱まっていると深刻な症状に見舞われるリスクが高まる。