2018/11/17【アフリカ豚コレラウイルス】中国でアフリカ豚コレラが猛威=感染17省に拡大し47万頭を殺処分 /中国
中国でアフリカ豚コレラが猛威を振るっている。中国メディアの界面は16日、専門家の算出によると中国全国ですでに47万頭が殺処分された模様と報じた。11月15日時点で、17省(含、中央直轄市・民族自治区)の63カ所で感染が確認されたという。
記事によると、中国では8月1日、遼寧省瀋陽市内で初めて、アフリカ豚コレラの豚への感染症が発生した。同感染症と確認されたのは2日後の3日だった。その後、感染は急速に拡大した。養豚が盛んなのは南部地域だが、感染は南部にも拡大した。
感染は、生きた豚を輸送することで拡大したと見られる。糞尿や飼料を通じての感染だが、輸送中の衛生管理の悪さが背景にあるという。
中央政府は、生きた豚の各省・中央直轄市・民族自治区級の区画を超えての輸送を禁止した。ただし、新疆ウイグル自治区と青海省は感染の発生事例がないために適用除外とした。また15日時点で河南省、江蘇省、黒龍江省は感染がおさまったとして輸送禁止が解除されている。内モンゴル、吉林、遼寧、天津、山西、湖北、安徽、浙江、江西、湖南、福建、重慶、貴州、雲南の省・中央直轄市・自治区では、省境などを超えた輸送を禁止。
感染事例が42日間発生しなければ、まずは頭・皮・内臓を取り除く処理をした豚の輸送を認めるという。ただし、これまでに豚の輸送が解禁されたが、新たな感染が発生したために再び禁止された省もあるという。
飼育している豚がアフリカ豚コレラに感染していることが確認されれば、殺処分した上で焼却し地中に埋めることが義務づけられている。これまで、飼育していた豚を処分したために発生した直接の損失は8億元(約130億円)以上で、間接的な損害は算出できないほどという。
アフリカ豚コレラが人に感染することはないが、豚が感染発症した場合にはほぼ100%の致死率という。