2019/01/24【インフルエンザ】インフル集団感染 島内新たに1施設で発生 /兵庫県
高齢者施設でのインフルエンザ集団感染問題で、入所者7人が死亡した「北淡荘」や、収束に向かっている兵庫県南あわじ市の施設とは別に、同市の1施設で新たに30人の集団感染が発生し、1人が死亡したことが23日、分かった。インフルの発生状況が警報レベルを超え、高齢者施設での集団感染が広がりを見せる中、県洲本健康福祉事務所は警戒を強めている。
同事務所によると、新たな集団感染は南あわじ市の1施設で発生。「入所者、職員計30人が感染し、うち入所者1人が死亡した」と22日、施設から同事務所に報告があった。死因はインフルに関係しないものだったという。
集団感染の拡大抑止については、厚生労働省の感染対策マニュアルの中に、未発症者への抗インフル薬投与検討を示す記載がある。しかし、入所者7人が死亡した北淡荘のケースでは、施設側が投与の必要性を認識しておらず、感染が拡大した可能性がある。
このため、同事務所は今月18日、予防投与の検討を促す文書を施設、医師会などに送付。今回新たに集団感染が判明した施設は予防投与を実施し、「23日時点で感染がさらに拡大している様子はない」(同事務所)。今月14日に届け出があった南あわじ市の施設での37人の集団感染も、予防投与で収束に向かっているという。
同事務所によると、集団感染は北淡荘、南あわじ市の2施設の他に、今月に入り淡路市の1施設でも発生。感染者は27人に上ったが、死者はおらず、既に収束した。
感染抑止のための投薬には対象者の持病などによってはリスクもあるため医師による慎重な処方が求められるが、効果も確認されているため、県疾病対策課は全県的な周知徹底が必要と判断。今月末にも、県内の保健所や高齢者施設の担当者を集めて緊急会議を開く方針。
https://www.kobe-np.co.jp/news/awaji/201901/0012003753.shtml