2018/06/28【ノロウイルス】ノロウイルスの集団感染増 4月以降県内で33件 /岩手県
【ノロウイルス】ノロウイルスの集団感染増 4月以降県内で33件 /岩手県
ノロウイルスの集団感染が岩手県内で増えている。冬場に流行することが多いが、今年度は4月以降に感染件数が増加。行政や医療機関が注意を呼びかけている。
県によると、ノロウイルスによる集団感染の件数は4月1日~6月27日で33件。昨年同時期は12件、一昨年前は16件で、過去5年を比べても最も多い。盛岡市のほか奥州市や大船渡市周辺などでも感染が広がっている。小学校や保育施設、介護施設などの免疫力の弱い子どもや高齢者が集団生活する場所での感染が多いという。
感染性胃腸炎の集団感染の中でノロウイルスの比率が高いのが今年度の特徴で、全体の約97%を占める。一方、例年春先に流行するロタウイルスの集団感染は確認されていない。盛岡市保健所保健予防課の梅原格課長は「春先にノロウイルスが多いのは珍しい。昨冬が少なかっただけに警戒している」と話す。
盛岡市内の認定こども園では5~6月、園児28人職員1人が嘔吐(おうと)や下痢などを訴え、うち5人からノロウイルスが検出された。県立中央病院の須原誠救急医療部長は、食事前にせっけんを使って手洗いをしたり、食品を加熱したりするほか、吐物や便を掃除する際にはビニール手袋をはめて塩素系漂白剤を用いることを勧めている。須原部長は「ノロウイルスには特効薬がなく生命力が強い。手洗いなどを徹底して欲しい」と話している。