2018/01/10【ノロウイルス】老人福祉施設でノロウイルス12人検出 /京都府
【ノロウイルス】老人福祉施設でノロウイルス12人検出 /京都府
京都府京丹後市峰山町長岡の総合老人福祉施設「はごろも苑」でノロウイルスの集団感染が発生した。はごろも苑によると、9日午後4時半現在、18人の利用者が嘔吐(おうと)、下痢などの症状を訴え、12人からノロウイルスを検出。2人が入院している。これ以上の感染拡大を防ぐとして、同日からショートステイの新たな受け入れを中止した。
はごろも苑によると、昨年12月29日にショートステイの利用者が嘔吐と下痢の症状を訴えた。消毒の徹底を図ったが、その後も同様の症状を訴える利用者が出たため、今年1月4日に府丹後保健所に届け出た。
はごろも苑は社会福祉法人みねやま福祉会が運営する。ショートステイ(定員20人)と長期入所者(特別養護老人ホーム、定員50人)の施設がある。デイサービス事業もしている。
5日に現地確認した丹後保健所によると、ショートステイと長期入所者の施設が同じフロアにあるため、消毒を徹底するとともに両施設の行き来を極力無くすよう指導した。しかし、結果として長期入所者4人にも症状が出ている。また、6人の職員も症状を訴えた。
今後の感染拡大について、丹後保健所は「現段階では何とも言えない。感染防止に努めるよう指導する」としているが、関係者は「感染した利用者を抱える家族は事前にノロウイルス感染の説明があったらショートステイには預けなかったと訴えている。しかも発症後、はごろも苑では対応できないと帰宅させており、管理自体に大きな問題があった」と指摘する。
さらに、「感染が広がる前にショートステイを中止し、しっかりと感染ルートを絶てばこれだけ多くの患者が出なかったのではないか。感染者が次々に出ながら利用を続けさせたのは問題で、保健所の指導にも疑問がある」と訴える。
これに対し、小牧博文・副苑長は「感染防止に最善の努力をしてきた。利用者と家族にはショートステイは感染の可能性もあるので休んだ方が良いと説明してきた。どうしても利用されたい方に利用してもらってきた」と説明している。
https://mainichi.jp/articles/20180110/k00/00e/040/204000c