2017/06/26【ヘルパンギーナ:エンテロウイルス】何度も感染するのはなぜ?ヘルパンギーナの感染防止策
【ヘルパンギーナ:エンテロウイルス】何度も感染するのはなぜ?ヘルパンギーナの感染防止策
ヘルパンギーナは、高い熱が出たり口腔内に水疱が出来ます。特に子どもが感染しやすい病気ですが、何度も感染を繰り返すのはなぜなのでしょうか。
6歳の子どものパパからの相談:「ヘルパンギーナにかかりやすい原因は?」
『最近子どもがよくヘルパンギーナになり、通常よりも症状が重いです。食生活には気を付けていますし、寝不足でもありません。ヘルパンギーナになる理由がいつも不明なのですが、このまま頻繁にヘルパンギーナに苦しむのはとても辛いと思います。理由がわかれば対策しやすいと思うので、ヘルパンギーナ感染の理由をわかりやすく説明していただけますでしょうか。(30代・男性)』
子どもが何度もヘルパンギーナに感染する理由とは はじめに、ヘルパンギーナとはどんな疾患なのでしょうか。ヘルパンギーナという疾患の概要と、何度も感染を繰り返す原因について専門家に伺いました。
『ヘルパンギーナというのは、夏風邪の一種です。ヘルパンギーナは、唾液中に存在するウィルスが口から身体に入ることで感染します。ヘルパンギーナを引き起こすウィルス自体は、夏に流行する傾向にあり特に幼児に感染が広がります。(小児科専門医)』
『ヘルパンギーナは、乳幼児を中心に流行する夏風邪の代表的疾患です。エンテロウィルス系のウィルスに感染することで、発症します。エンテロウィルスには多数の種類があるため、1度感染しても違う型のウィルスに感染すれば何度も繰り返すことになります。予防注射がありませんから、日頃の感染予防対策が大切になります。(看護師)』
唾液中のウィルスから感染することが対策のポイント 続いて、対策のポイントを探っていきましょう。原因になるウィルスがいくつもあり、夏場に感染が広がりやすいヘルパンギーナは、乳幼児を中心とした年齢層の感染率が高いようです。
『ヘルパンギーナは、おもちゃを舐め回したり手洗い・うがいがしっかり出来ない年齢のお子さんに流行しやすいです。これは、唾液中にウィルスが多く存在するからと言われています。この感染経路からわかる通り、手洗いやうがいを徹底することが感染予防にとても有効です。(小児科専門医)』
『感染を予防するために、外出後のうがいと手洗いを習慣付けてください。手洗いは30秒以上が目安ですから、例えばハッピーバースディーの歌を2回歌いながらお子さんと爪の間・指の間・手首までしっかり洗ってください。(看護師)』
『お子さんのおもちゃや複数の人が触れるドアノブ・スイッチ・リモコンなどは、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用の塩素系漂白剤で代用出来ます)で除菌してください。直接スプレー出来ない物は、布に染み込ませて拭き取りましょう。次亜塩素酸ナトリウムは、必ず薄めて原液が皮膚に触れないよう注意してください。また、感染者との接触は避け、食器やタオルの共用はしないでください。(看護師)』
まずは、うがい・手洗いの習慣を心がけましょう。治ったと思ったら違う型のウィルスに感染してしまうこともあるようですので、子どもが触りやすいものを除菌しておくのも有効な感染対策です。