2017/06/26【ヘルパンギーナ:エンテロウイルス】実は怖いヘルパンギーナ、感染の有無はどうやって判断するの?

【ヘルパンギーナ:エンテロウイルス】実は怖いヘルパンギーナ、感染の有無はどうやって判断するの?

今回は、子どもの感染に気付かず治療しなかった場合のことを不安に思うママからの相談です。

3歳の子どものママからの相談:「感染の有無が判断できるのはいつですか」

『友達の子どもがヘルパンギーナになった時、発熱直後に病院で最初風邪と診断されたようです。ヘルパンギーナには、一体どんな診断方法があるのでしょうか。また、インフルエンザのように潜伏期間があって検査のタイミングに注意が必要なら、いつ病院に行ったらいいのでしょうか。投薬などをしなかった場合でも、自然治癒するのでしょうか。ヘルパンギーナに感染していると気付かず、重症化してしまったらどうしようかと心配です。(40代・女性)』
診察や症状などから診断することが一般的です ヘルパンギーナはウィルス感染症の1つですが、一般的にはインフルエンザのようにウィルス検査で診断するよりも症状から診断されるようです。

『ヘルパンギーナの診断においては、インフルエンザのような迅速に検査できる方法がありません。そのため、問診や身体診察から診断することが一般的です。(小児科専門医)』
『ヘルパンギーナは、突然高熱を出して口内炎や口腔内に水疱が出る特徴があります。ウィルス検査をすれば明確ですが、検査をしなくても流行の季節・年齢・症状かおおよその判断が可能です。(看護師)』

『発熱だけの時点では、確かに風邪と判断されるかもしれません。その後口の中に水疱が出来ればヘルパンギーナ、手足に発疹が出れば手足口病と判断されると思います。(看護師)』

『具体的なヘルパンギーナの特徴としては、口を開けた際に見える口蓋垂と呼ばれる組織周囲(通称のどちんこと呼ばれる辺り)に水ぶくれが多発することが多いです。ただし、初期はこうした水疱がはっきりせず時間経過とともに出現することもあります。また、受診時期によってはヘルパンギーナと診断されないこともままあります。(小児科専門医)』

脱水症状や合併症を起こす危険性も 専門家によると高熱、水疱に加えて、強い喉の痛みも見逃せないヘルパンギーナの症状のようです。たとえ子どもが喉の痛みを訴えなくても、食欲減退や水を飲めない場合は感染のシグナルかもしれません。

『通常は、夏風邪として自然治癒することが多い病気です。お子さんの病気一般に当てはまることですが、一番怖いのは喉の痛みから水分がうまく摂取できずに脱水症状に陥ることです。中には髄膜炎や心筋炎などを引き起こすこともあるので、まずは脱水に十分注意しましょう。(小児科専門医)』

『ヘルパンギーナには特効薬がないので、治療は症状に対する対症療法になります。高熱や喉の痛みで水を飲み込むのも辛くなるので、脱水を起こさないようにすることが大切です。(看護師)』

『一般的に1週間もすれば症状は落ち着きますが、時には髄膜炎・心筋炎を起こしたり高熱のため熱性けいれんを起こすこともあります。(看護師)』

自然に治ることもあるヘルパンギーナですが、脱水症状や合併症を起こす危険性もあるのが怖いところです。症状を見逃さず、変化に気付いたら速やかに病院を受診しましょう。

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