2017/07/25【ペストコントロール】「チャタテムシ」病院侵入 手術キャンセル /埼玉県
【ペストコントロール】「チャタテムシ」病院侵入 手術キャンセル /埼玉県
清潔なはずの病院の手術室に、なぜ虫が。体長わずか数mmの虫が原因で、手術が中止される事態となった。
薄茶色の小さな虫、チャタテムシ。
この虫が、衛生管理が極めて重要な病院の手術室に侵入していた。
手術室などでチャタテムシが見つかった、埼玉県立小児医療センター。
病院側は、24日と25日の手術38件全てを中止にした。
この病院で最初にチャタテムシが確認されたのは、7月19日。
これを受け、病院側がバグトラップという虫の採集器を仕掛けたところ、さらに多くのチャタテムシを確認。
結局、5つの手術室と8つのフロアで、チャタテムシが見つかった。
埼玉県立小児医療センターの渡辺彰二副病院長は、「複数の病棟から発生しているので、どこに出だしがあるのかは、まだ解明できていない。今後、時間がたてば解明できるかどうかもわかっていない」と話した。
チャタテムシについて、東京大学農学部の寺山 守非常勤講師は「普通は、体長が1mm〜3mm程度。日本では100種類ちょっと知られている。主に野外に生息している」と話した。
一方、チャタテムシの中には、から揚げ粉など、乾燥している食料をエサにする種類もある。
寺山非常勤講師は「常識的に言って、手術室の中で発生するというのは、ちょっと考えにくい。病院のどこかで増えて、それの一部が手術室の中にまぎれ込んだとか、そういうことは十分あり得る」と話した。
埼玉県によると、チャタテムシは人体を刺したり、かんだりすることはないが、チャタテムシの死骸はアレルギーの原因とされるほか、ダニの発生につながることがあるという。
通院したことのある親子は「子どもがまだ小さいので、そういうのがあると衛生的にどうかという不安はある」と話した。
一方、小さな虫の脅威はほかにも。
それが「マダニ」。
マダニにかまれ、感染の危険が高まる、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)。
国内で、これまで57人が亡くなっているが、新たに、SFTSに感染した疑いのある猫にかまれた女性が、死亡していたことがわかった。
死亡したのは、西日本在住の50代の女性で、2016年、弱った野良猫を捕まえようとした際、猫にかまれ、およそ10日後にSFTSを発症して死亡した。
猫がSFTSウイルスに感染していた可能性が高く、動物から人に感染したとみられる事例は、国内では初めて。
厚生労働省によると、ごくまれではあるが、猫や犬から人に感染する可能性があるという。
野村獣医科 獣医師の野村 潤一郎病院長は「皆さんが飼っている猫がおそろしいウイルスにかからないためには、放し飼いをしない。(初期症状は?)最初は、風邪をひいたような症状。気づくのは難しいと思う。(気になったら)なるべく早く、近所の動物病院で受診することを薦める」と話した。
http://www.fnn-news.com/…/headli…/articles/CONN00365288.html