【マラリア】マラリア重症化メカニズム、阪大が解明 赤血球が免疫反応抑制 /大阪府
大阪大学微生物病研究所免疫学フロンティア研究センターの齋藤史路特任研究員と平安恒幸特任助教、荒瀬尚教授らは、世界三大感染症の一つであるマラリアの重症化メカニズムを解明した。病原体のマラリア原虫に感染した赤血球が、免疫反応を抑制してしまうことが分かった。この仕組みを阻害することで、マラリアのワクチンや治療薬の開発前進につながる。
同じ患者が何度もマラリアにかかってしまう事例に着目、マラリア原虫が免疫反応から逃れる仕組みの存在を想定した。そこで感染赤血球上に発現するマラリア原虫由来たんぱく質の免疫応答への関与を調べた。
解析の結果、免疫細胞の活性化を抑制する受容体「LILRB1」にマラリア原虫のたんぱく質「リフィン」が結合。抗体を産生するB細胞や感染赤血球を攻撃するナチュラルキラー細胞の活動を抑えることを明らかにした。
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00452591