2018/03/02【ラッサ熱】ナイジェリアのラッサ熱、未曾有の大流行 医療従事者も感染 /ナイジェリア
【ラッサ熱】ナイジェリアのラッサ熱、未曾有の大流行 医療従事者も感染 /ナイジェリア
ナイジェリア・ラゴス(CNN) 西アフリカのナイジェリアが、過去最悪のラッサ熱流行に見舞われている。世界保健機関(WHO)によると、これまでに確認された死者は72人、感染者は317人に上った。
さらに764人に感染の疑いがあり、患者との接触が確認された2845人は感染の危険があるとして経過観察を受けている。
ラッサ熱に感染した患者の死亡率は平均で1%、入院患者の場合は15%。しかしナイジェリア疾病対策センターによれば、2月25日の時点で死亡率は22%だった。
ナイジェリアではラッサ熱の流行が繰り返されているが、WHOによれば、今回ほど流行が広がったのは初めてだという。
ナイジェリア疾病対策センターは2月28日、今回の事態を「未曽有の大流行」と位置付け、今年1月の発生以来、18州に感染が拡大していることを明らかにした。
ラッサ熱に感染すると、発熱や、目や鼻など体のさまざまな部位からの出血などの症状が出る。
ウイルスはネズミを介して拡散し、通常は人から人への感染率は低い。しかしナイジェリアの病院では今年に入って医療従事者14人が感染し、うち4人が8週間以内に死亡した。
WHOは28日、南部の3州では医療施設の対応が追いつかなくなり、現地の病院や医療支援団体と連携して、対応を急いでいると発表した。病院スタッフへの感染拡大防止にも力を入れる。
西アフリカの周辺国への感染拡大も懸念される。WHOによると、ベナン、リベリア、シエラレオネでは、いずれも過去1カ月の間にラッサ熱の症例が報告された。しかし、国境を越えてこれ以上感染が拡大するリスクは、現時点では低いとしている。