2018/03/06【リステリア菌】リステリア菌で180人死亡、加工肉が発生源 /南アフリカ
【リステリア菌】リステリア菌で180人死亡、加工肉が発生源 /南アフリカ
南アフリカでリステリア菌を原因とする食中毒のために、この1年あまりで180人が死亡している。同国保健省は、国内で製造されたソーセージが原因だったことを突き止めたと発表、こうした加工肉は一切消費しないよう呼びかけた。
保健相が4日に国立感染症研究所のウェブサイトに掲載した情報によると、2017年1月から18年3月までに確認された感染者は948人に上り、うち180人が死亡した。
感染源は、同国北東部ポロクワネにあるエンタープライズ・フード・プロダクション社の施設で加工されたボローニャソーセージだったことが分かったとしている。
エンタープライズ社はツイッターに掲載した声明の中で、当局と連携して製品の自主回収に当たっていると説明。ポロクワネなどの製造施設は操業を停止し、製品の出荷を中止したことを明らかにした。
ヨハネスブルクでは1月12日、熱性胃腸炎の症状で病院を受診した5歳未満の幼児9人からリステリア菌が検出された。
当局は、子どもたちが通っていた保育所でエンタープライズ社が製造したソーセージなどを回収。同社のポロクワネ工場で製造された製品からリステリアの陽性反応が出て、これがほぼ全症例の感染源だったことが確認された。
影響は同社のソーセージにとどまらず、他の加工肉も製造や流通の過程で二次汚染された可能性がある。保健相は、ウインナソーセージやフランクフルトソーセージなどのほか、そのまま食べられるコールドミート製品もリステリア菌に感染した恐れがあるとして、こうした加工肉は一切消費しないよう呼びかけている。
リステリア菌は発熱や下痢などの症状を引き起こし、高齢者や妊婦、新生児などは特に危険が大きい。