【予防接種】名古屋市で予防接種ミス135件 種類間違いも /愛知県
名古屋市で2016年度、予防接種時のミスが計135件あったことが市への取材で分かった。ワクチンの「種類間違い」が10件、「期限切れ」が4件あった。市は14日、有効期限を6年8カ月過ぎたワクチンの接種例を公表したが、「ミスは医療事故ではない」として、他の事例の詳細は今後も発表しない方針だ。
市町村は定期予防接種で健康被害につながりかねない「間違い」を把握した場合、都道府県を通じて厚生労働省に報告することが義務付けられている。市によると、16年度の「間違い」の内訳は「ワクチンの種類間違い」10件、「不必要な接種」11件、「期限切れのワクチン使用」4件、「摂取量の間違い」2件など。「接種間隔の間違い」が最多で90件だった。このようなミスは、12~16年度の5年間で365件に上った。いずれも健康被害は報告されていないという。
市は、こうした間違いを「感染症対策年報」に記載しているが、詳しい経緯や原因は公表していない。年報を閲覧できるのは市役所西庁舎の市政情報室だけで、ホームページでは見られない。最新の15年度版が刊行されたのは今年2月だ。