【子どもの食中毒】大人と同じものを食べても重症化する子どもの食中毒
食べ物を食べたことにより何らかの健康被害が現れることを食中毒といいます。細菌、ウイルス、化学物質などに汚染された飲食物を食べることで起こる嘔吐や下痢などの健康被害が起こることを、食中毒といいます。食中毒は子どもがかかりやすいだけでなく、一度発症すると症状が重症化する場合が多いため注意が必要です。今回は、子どもの食中毒について解説します。
そもそも食中毒とは? 細菌やウイルスが付着している食品や有毒性物質を含む食品を食べることで健康被害が生じることを、食中毒といいます。食中毒はその原因により、以下の5つに分類することができます。
(1)細菌性食中毒
(2)ウイルス性食中毒
(3)自然毒性食中毒
(4)化学性食中毒
(5)その他(寄生虫等)
食中毒の原因で特に多いのは、細菌性食中毒です。細菌による食中毒は、更に以下の3つに分類することができます。
(1)感染型
細菌に感染した食品を摂取することで体内に細菌が侵入、増殖することにより起こる食中毒です。代表的な原因菌にはサルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌、病原性大腸菌等があります。
(2)毒素型
食品内に細菌が放出した毒素を摂取することで引き起こされる食中毒です。代表的な原因菌には黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌等があります。
(3)中間型
食品内で増殖した菌が腸管内で毒素を生成し、これにより下痢などの症状を引き起こす食中毒です。感染性、毒性、2つの症状が現れるため、中間型と呼ばれています。
食中毒にかかった場合の対処法 子どもが食中毒になると下痢や嘔吐の他、血便などの症状が現れます。これらの症状は、大人よりも子どもの方が重症化するケースが多いです。特に下痢や嘔吐は脱水症の原因になるため、注意が必要です。
食中毒になった場合は、様子を見ながら積極的に水分補給を行いましょう。この時飲むものとしてオススメなのは、スポーツドリンクや経口補水液です。水分が十分に摂れていても1日に何度も嘔吐する、下痢の症状が1日経っても改善しない場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。
家庭でできる食中毒予防 家庭で取り組むことができる食中毒予防のポイントは、以下の通りです。
◆生の肉や魚、卵に触れた場合は手をしっかり洗う
◆包丁やまな板等は定期的に消毒する
◆しっかり加熱する
◆食事の前の手洗いを習慣化する
◆料理は室温に長時間放置しない
◆残った料理を再び食べる場合は十分に加熱する
食中毒は食べ物に菌が繁殖したり、菌が毒素を発生させることにより引き起こされます。特に夏場は食中毒の病原菌が増殖しやすい時期なので、上記の予防法を参考に十分に気を付けましょう。