2019/06/04【寄生虫:クドア・セプテンプンクタータ】韓国産養殖ヒラメの生食に要注意! /韓国
厚生労働省は韓国から輸入するヒラメなどの水産物のモニタリング検査を6月から強化している。対象になるのはヒラメと生食用の冷凍むき身アカガイ、タイラギガイ、トリガイ、ウニ。特に気をつけたいのが養殖のヒラメだ。
強化の発端は韓国産の養殖ヒラメによる食中毒事案が国内で収まらないこと。2015年は8件で患者数62人、16年は10件同113人、17年は5件同47人、18年は7件同82人となっている。原因はヒラメに寄生するクドア・セプテンプンクタータ。11年に食中毒の原因物質として扱われるようになった寄生虫だ。症状は食べてから数時間後に嘔吐や下痢に襲われるというもの。
なぜ韓国産の養殖ヒラメが危ないのか。厚労省食品監視安全課担当者は「韓国産だけなのは、そもそも活ヒラメが韓国からしか輸入されていないからです。これらは、ほぼ生食用になります」。クドアは加熱するか凍らせるかで食中毒を防ぐことができるが、生食用だけにうっかり口に入れがち。17年度の韓国からのヒラメの輸入量は1930トンにもなっている。
クドアは養殖モノに寄生することがほとんど。つまり、養殖環境をよくすることで減らせる。「寄生するメカニズムはよく分かっていませんが、養殖場のエサや水をしっかり管理することが対策になる」(前出の担当者)
問題は韓国側が対策をしっかり取っているのかどうかだ。同担当者は「日本では対策を取っています。韓国でも同じはずです」と言うが、心もとない。長年、クドア研究をしてきた日本に比べると、韓国はまだまだ。
韓国は福島など8県の水産物の輸入を規制しており、今回の件は日本の対抗措置とも指摘されている。とはいえ韓国産の養殖ヒラメに気をつけた方がいいのは確かだ。