【弁当食中毒対策】[おべんとう]食中毒対策 炊飯時に酢混ぜて冷ます おかずには調味料、香辛料を
夏本番が近づき、弁当作りには衛生面の配慮が一層大事になる。食中毒対策を念頭に置いたメニューを江上料理学院講師の綱淵礼子さんに教わった。今回は、ご飯の冷まし方や防腐効果が期待できる香辛料などの活用がポイントだ。
まず、ご飯は完全に冷ましてから詰める。熱いまま詰めてしまうと、弁当箱の中で菌が繁殖しやすい温度が長く続いてしまうためだ。
バットや平皿などにご飯を広げる。バットなどの下にザルを敷いて空間を作ってやると、より冷めやすくなる。うちわであおいでもよい。バットや平皿にクッキングシートを敷いておくと蒸気を通すので、より冷めやすくなる。
また、炊飯時に米2合につき小さじ1~2杯程度、酢を混ぜておくと傷みにくくなる。混ぜご飯にしたい場合は「梅干しや大葉、甘酢ショウガなど抗菌や殺菌作用が期待できる食材を使いましょう」と綱淵さん。
おかずの調理や味つけにも防腐効果があるとされる調味料や香辛料を活用する。主菜に辛みを利かせた「ハニーマスタードチキン」、副菜に酢を使った「ゆで卵のピクルス」、カレー風味を利かせた「ナスのカレーいため」、「新ショウガとピーマンのきんぴら」を提案してもらった。
一方、夏場に向かないメニューの一つがサンドイッチだ。ハムやチーズ、生野菜など加熱しない食材や、マヨネーズ、バターなど要冷蔵の調味料を多く使うため傷みやすい。「食肉加工品や練り製品など要冷蔵の食品は、保存料入りであっても必ず加熱して使ってください」と綱淵さんは話している。
【ポイント】
・ ご飯はよく冷ます。クッキングシートやザルを敷くと水分や熱を飛ばしやすくなる
・ 混ぜご飯やおかずの味つけには、酢や梅干し、ショウガ、香辛料などを活用