2017/06/27【手足口病】手足口病 西日本で大流行「過去5年で最多」発症後に爪の脱落も…
【手足口病】手足口病 西日本で大流行「過去5年で最多」発症後に爪の脱落も…
乳幼児を中心に夏に流行する「手足口病」の患者が、過去5年間で西日本を中心に最も早いペースで急増している。数日程度で治る病気だが、重症化するとまれに、ふらついて歩けなくなる小脳失調症や脳炎などの合併症を引き起こすケースもあることから、小さい子供がいる家庭では要注意だ。
手足口病は、口内炎や手足に水ぶくれのような発疹ができる急性ウイルス性感染症で、幼稚園や保育園などで毎年夏に流行する。
国立感染症研究所によると、今年は3月の終わりごろから患者数の増加が続いていて、全国3000カ所の小児科医療機関から報告された患者の数の合計は、6月18日時点で3万4271人に上る。
最新の調査によると、1週間あたりの患者の数は全国で6520人に達し、1医療機関あたりで見ると2.07人と、昨年同時期の0.35人の6倍近い状態で増え続けている。
医療機関あたりの患者数を都道府県別に見ると、香川県が最も多く8.57人、次いで高知県(7.73人)、宮崎県(6.23人)、滋賀県(5.84人)、広島県(4.63人)といずれも西日本勢が多い。年齢別では男女ともに1歳と2歳が大半を占めている。
国立感染症研究所によると、近年の流行は2011年、2013年、2015年と2年ごとに波が訪れるうえ、年によって患者から検出されるウイルスの型も変わる。2017年は患者の半数から「CA6」ウイルスが検出されており、過去の流行で見られた症状と比べると、水ぶくれが大きく、発症してから数週間後に爪の脱落が報告されているという。
これから本格的な流行期を迎え、患者数がますます増加する可能性があることから、国立感染症研究所は予防策として、手洗いやオムツの適切な処理を行うよう呼びかけている。