2021/02/19【新型コロナウイルス:COVID-19】初期症状で「発熱」4割のみ 新型コロナ第3波 県が事例分析 /長野県
県は18日、県内の新型コロナウイルス感染者に現れた症状や感染の広がり方についての分析結果を公表した。年末年始をきっかけに急拡大した感染「第3波」の序盤、昨年11月の感染者397人を対象に分析した。「発熱」の初期症状があったのは160人で40%。初期症状がひとくくりできない実態を改めて示した。
初期症状は他に、せきと喉の痛みがともに21%、体のだるさが18%だった。頭痛と鼻水・鼻づまりはいずれも11%。無症状も21%あった。さまざまな症状について注意を向ける必要がありそうだ。
濃厚接触者に感染させたと推定される人は、397人のうち86人で全体の22%。感染させたとみられるのは、症状があった人の25%。無症状だった人の11%だった。
県内の会食などを通じた集団感染事例を、厚生労働省と共同で分析した結果も公表。感染源の人との接触状況が詳しく分かっている感染者14人のうち11人は感染源の人が発症する1、2日前に接触しており、発症日以降に接触した3人より多かった。
昨年12月までの県内感染者で死亡例を除く1198人の年代別重症度も集計し、重症になったのは全て50代以上。80代は54%、90歳以上は67%が中等症か重症になっており、高齢者の重症化リスクの高さが顕著だった。
県はこの日、県内の主だった感染例も紹介。県外に出張して商談と会食をした人の感染や、食器や洗面所の共用を通じた介護施設・医療機関内の集団感染が起きた―とした。県は感染例を基に、県民がリスク低減方法を学ぶ「感染リスク10分の1県民運動」を23日に始めるとしている。
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021021900012