2021/01/06【新型コロナウイルス:COVID-19】数字で見る 東京都 新型コロナ 感染急速拡大の推移 /東京都
東京都内では6日、1591人の新型コロナウイルスへの感染が確認され、はじめて2日連続で1000人を超えるなど、感染が急速に拡大しています。
7日間平均 1か月余で2.2倍に増加
感染確認の7日間平均は、
▼先月1日が444.3人だったのに対し、
▼5日は979.4人と、
1か月あまりで2.2倍に増加して、過去最多となりました。
そして、6日、新たな感染の確認が1591人となったことで、はじめて1000人を超える見通しです。
感染経路不明者も増加
また、都が「感染の広がりを反映する指標」としている感染経路がわからない人も増加しています。
いずれも7日間平均で、
▼先月1日が258.7人だったのに対し、
▼5日は664.6人で過去最多となりました。
1か月あまりで2.6倍の増加です。
接触歴が把握できない人が増えれば、感染の原因に応じた対策が打てず、さらに感染拡大のリスクが高まることが懸念されます。
発熱相談件数も
一方、東京消防庁への発熱相談件数も増えています。
発熱相談は第1波が来た去年の春、感染者の増加に先だって増えたことから、都が、感染拡大の予兆を把握するための指標としています。
去年9月以降は、7日間平均がおおむね50件から60件台で推移していました。
しかし、先月下旬から増加が続き、今月2日に100件を超え、4日は112件となりました。
▼第2波で最も多かった7月28日の95.6件を上回り、
▼これまでで最も多い第1波の4月5日の117.1件に迫っています。
陽性率も上昇
東京都内では、検査を受けた人のうち陽性となった人の割合を示す「陽性率」も上昇が続いています。
第2波が来ていた去年夏は、最も高い時で7%でしたが、4日は13.6%まで上昇しています。
▼先月25日に8%、
▼29日には9%、
▼30日には10%をそれぞれ超え、上昇のペースが加速しています。
都の担当者は、「年末年始で検査数が比較的少ない中で陽性率が上がっているので、症状が強く出ている人が医療機関にかかり陽性となったのではないか。再び検査数が増えると思うが、このペースが続くことを非常に危惧している」と話しています。
入院急増で病床ひっ迫
入院患者も急増しています。
▼先月1日は1650人だったのに対し、
▼5日は初めて3000人を超えて3025人となりました。
1か月あまりで1.8倍の増加、5日までの2週間ではおよそ1000人増加し、過去最多が続いています。確保している病床に占める入院患者の割合は、5日時点で86.4%にのぼっています。
また、このうち都の基準で集計した人工呼吸器などを装着している重症の患者は6日時点で113人で、これまでで最も多くなっています。
先月1日の62人から1.8倍の増加で、専門家が「危機的状況に直面している」と指摘している都内の医療提供体制はさらにひっ迫しています。
死者数も増加 入院調整や療養中も
一方、亡くなる人も増えていて、先月は、5日までに確認できただけで128人と、月別では去年4月の181人に次いで2番目に多くなっています。
都によりますと、先月から今月にかけて亡くなった人のうち、感染が確認された後、入院調整中だった人が2人、感染が確認された後、自宅で療養中だった人が1人いるということです。
感染が確認された人が入院の調整中や自宅での療養中に死亡したケースは、都内では去年11月までありませんでした。
このほか、自宅などで体調を崩して救急搬送され、その後、感染が確認された人が4人いるということです。
都の担当者は、「特に高齢者や基礎疾患のある人は、感染がわかった時には症状がなくてもその後、一気に重症化してしまうことがある。入院の調整中や自宅療養の人が増えれば体調の急変への対応が難しくなるケースが増えると思われる。とにかく感染者全体の数を減らす以外にない」と話しています。