先月、新型コロナウイルスの影響で倒産した企業が、全国で83社となったことが民間の調査会社の調べで分かりました。調査会社は、政府の緊急事態宣言で外出自粛が要請されたことの影響が広がっていると分析しています。
民間の信用調査会社、帝国データバンクの1日夕方までの調査で、先月新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少するなどして経営が行き詰まり、破産などの法的手続きをとって倒産した企業は、全国で61社となりました。
また、すでに事業を停止して弁護士に対応を一任するなど法的整理の準備に入った企業も22社となり、新型コロナウイルスの影響で倒産した企業は合わせて83社となったということです。
感染拡大の影響で倒産した企業はことし2月以降、合わせて114社に上ります。
業種別に見ると、ホテルや旅館などの観光業のほか、居酒屋やレストランなどの飲食業、それに婦人服や雑貨などを扱う小売業といった幅広い業種に及んでいます。
調査した会社は「先月は、政府による緊急事態宣言が出されて外出自粛が要請され、影響が広がったことがうかがえる。倒産する企業はさらに増える可能性があり、迅速な資金繰り支援が必要だ」と話しています。