2021/03/11【新型コロナウイルス:COVID-19】英研究「“イギリス型”新型コロナ変異ウイルス 死亡リスク最大2倍」
イギリスで最初に見つかり、日本でも感染者が増えている新型コロナの変異ウイルスについて、死亡リスクが以前のものと比べて最大2倍になるとの研究結果が発表されました。
これはイギリスのエクセター大学やブリストル大学の研究チームが医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに発表したものです。
研究では去年10月から今年1月の期間に、イギリス南西部のケント州で見つかった変異ウイルスに感染した人と、それ以前から流行していた従来のウイルスに感染した人、それぞれおよそ5万5000人をなるべく条件を合わせて比較、その結果、変異ウイルスに感染した人は227人が死亡、従来のウイルスに感染した人は141人が死亡していました。
研究チームはさまざまな要因を考慮したうえで、変異ウイルスは従来のウイルスに比べて、死亡リスクが1.3倍から2倍になると結論づけています。これまで、この変異ウイルスについては感染力が最大1.7倍、死亡率は1.3倍から1.4倍になる可能性があるとされてきました。
日本でも感染者が増えているこの変異ウイルスは、去年秋にイギリスのケント州で見つかったため「ケント型」とも呼ばれます。その後、急激に全国に拡大。去年11月から始まり多くの犠牲者を出したイギリスの第二波の要因となりましたが、現在、接種が行われているワクチンはいずれも効くとされています。