性感染症の一つである梅毒の長野県内の患者数が32人に達し、感染症法に基づく調査が始まった平成11年以降、最も多かった29年(患者数30人)を上回り、過去最多となったことが27日、県保健・疾病対策課が集計した感染症情報・週報(17~23日)で分かった。
同調査が始まる前に実施されていた県衛生年報の統計にさかのぼっても、32人を記録したのは昭和57年以来、36年ぶりとなる。40件以上の患者数が確認された40年代後半から50年代前半にかけての水準に達する可能性もある。
これまで県内で確認された梅毒の患者数は、平成27年に15件を記録して以降、28年は20件、29年には30件と増加の一途をたどっている。全国的にも患者数は増加傾向にあり、同課は感染拡大の背景に、性病に対する知識や予防意識の欠如があると指摘。「不特定多数との性行為が感染拡大につながる」と話している。
梅毒は重症化すると、脳や心臓などに合併症を起こす場合もあり、妊婦では早産などの危険も伴う。各地域の保健所では、匿名の検査を無料で行っており、同課は利用するよう呼びかけている。
また、同調査によると、風疹の患者数も同日現在で8人となり、過去5年間で最多を更新した。妊娠初期の女性が風疹にかかると、出生児の眼や耳、心臓に先天的な障害を引き起こす恐れがある。
https://www.sankei.com/li…/news/180927/lif1809270026-n1.html