【梅毒】母子感染「先天梅毒」、5年で赤ちゃん5人死亡
妊娠中の母子感染で「先天梅毒」になった赤ちゃんが2011~15年に21人生まれ、このうち5人が亡くなっていたことが日本産科婦人科学会の初の調査で分かった。
若い女性を中心に梅毒が増えていることを受け、実施したもの。梅毒は母子感染すると流産の危険が高まり、生まれた赤ちゃんには肝臓や脾臓ひぞうの腫れ、目や耳、皮膚の異常などが現れることがある。
学会の研修基幹施設のうち、回答した257施設(41%)の内容を分析したところ、先天梅毒の赤ちゃんは、11~13年はゼロだったが、14年に8人、15年は13人と増えた。うち5人が亡くなり、抗菌薬で治療したものの、後遺症が残った赤ちゃんも4人いた。
先天梅毒の赤ちゃんを産んだ妊婦の約8割は、定期的な妊婦健診を受けていなかった。