2017/07/07【毛ジラミ】子供たちの「セルフィー」が毛ジラミを増殖させている?

【毛ジラミ】子供たちの「セルフィー」が毛ジラミを増殖させている?

このところ児童の間で、毛ジラミの感染が急速に拡がっていることが分かっています。その原因の1つとして、研究者の間で指摘されているのが、子供たちのスマートフォンやタブレットによる「セルフィー」です。

スマホ使う子供中心に感染傾向

一概に「セルフィー」と言っても、問題になっているのは、自分1人で撮影するのではなく、皆で集まって集合写真を撮るタイプのものです。集まって自撮りを行う際、頭同士が密着するため、毛ジラミが子供から子供へと拡散しやすいというわけです。

事実、200名の児童を対象に行われた調査(保護者が回答)では、スマートフォンとタブレットのどちらも使っていない子供が毛ジラミに感染している割合は29.5%(98名のうち29名)だったのに対し、どちらかを所有している子供では62.5%(104名のうち65名)に上ることが分かりました。

また、直近5年間のどこかで毛ジラミに罹患したことがあると答えた児童は全体の45%を占めており、かつて2~8%を推移していた時代と比較すると、大幅に割合が増加しています。
「相関関係はある」と研究者

「スマートフォンが子供たちを毛ジラミに罹患させているとは言えないが、相関関係はある」と述べるのは、英国皮膚科医協会のマシュー・ガス氏です。「自宅や学校で急激に発生することがあるとしたら、電子デバイスが子どもたちを集めて毛ジラミを拡散させている可能性を考えるべきだ」

こうした傾向を踏まえ、研究者の間では「ソーシャルメディアジラミ」と呼ぶ向きもあります。

因果関係こそ証明されていませんが、感染経路を知っておくに越したことはないでしょう。ガス氏も「予防は治療に勝る」とし、一度感染するとシラミの根絶に時間がかかることから、どのように拡がるかの認識を深めることが重要だと述べています。

子供たちの「セルフィー」が毛ジラミを増殖させている?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 2017-8-7

    学術雑誌「医療看護環境学」を創刊致しました!

    学術雑誌「医療看護環境学」を創刊致しました! どうぞご利用ください! 医療看護環境学の目的 …
  2. 2021-4-1

    感染症ガイドMAP

    様々な感染症情報のガイドMAPです 下記のガイドを参考に、情報をお調べください。 感染症.com…
  3. 2021-4-1

    感染症.comのご利用ガイドMAP

    一緒に問題を解決しましょう! お客様の勇気ある一歩を、感染症.comは応援致します! 当サイトを…
  4. 2022-9-1

    感染対策シニアアドバイザー2022年改訂版のお知らせ

    感染対策シニアアドバイザーを2022年版に改訂しました! 感染対策の最前線で働く職員の…
  5. 2022-9-1

    感染対策アドバイザー2022年改訂版のお知らせ

    感染対策アドバイザーを2022年版に改訂しました! 一般企業の職員でも基礎から学べ、実…

おすすめ記事

ページ上部へ戻る