【結核】90歳以上の結核、過去最多1900人超…厚労省が高齢者施設に検査呼びかけへ
昨年新たに結核を発症した患者について、厚生労働省は28日、90歳以上の患者数が1900人を超えて過去最多を更新したと発表した。新規患者全体の7割が60歳以上で、厚労省は近く、高齢者施設に対し、検査などを呼びかける初の通知を出す方針。
発表によると、昨年新たに登録された結核患者は前年比836人減の1万6789人。年代別では80歳代が4822人(29%)と最も多く、70歳代3187人(19%)、60歳代2024人(12%)、90歳以上1904人(11%)と続いた。
厚労省によると、結核が 蔓延まんえん していた戦後の混乱期に感染して発症しなかった人が、高齢になって免疫力が低下し、発症するケースが多い。同省結核感染症課の担当者は「薬を飲めば治るので、検査を受けてほしい」と話す。
国内での外国人の結核患者も前年比192人増えて1530人と過去最多となった。アジア諸国からの外国人が多く、年代別では20歳代が774人と最も多く前年比62人増だった。