【耐性菌】耐性菌の院内感染、保菌者16人に 福島の病院 /福島県
【耐性菌】耐性菌の院内感染、保菌者16人に 福島の病院
/福島県
総合南東北病院の院内感染問題で、福島県郡山市と病院は24日、記者会見を開き、新たに4人から菌が検出されたことを明らかにした。4人はすでに転院や退院しているが、病院は「転院先などでの感染の拡大は現時点ではない」としている。
病院によると、4人は症状は出ていないが、KPC型のカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)が検出された。80代男性と80代女性は1月上旬、30代男性は2月20日ごろに、それぞれ県内の病院に転院した。再び総合南東北病院に入院してもらい、治療するという。また、2月中旬に退院した40代男性も保菌者と確認した。
今回の4人を含めて、保菌者は16人になった。このほかに5人が発症し、うち2人が死亡した。
院内感染をめぐっては、市の要請で国立感染症研究所の専門チームや県の担当者が19日から5日間、立ち入り調査を行った。しかし、感染源や感染経路は特定できていない。感染症研は再度調査を行うという。
感染症研は市保健所に対し、外部委員会を立ち上げて病院の感染対策の実施状況などを検証するよう提言した。市保健所は3月までに外部委員会を設置する方針だ。
報道陣から対応の遅れを指摘された阿部孝一保健所長は「感染症法を所管する部門と医療法を所管する部門が異なるのでそこの連携が取れていなかったという反省点はある」と述べた。