2019/08/12【衛生管理】北海道の高校の受水槽からネズミの死骸 高校から離れていたことが要因か /北海道
ネズミによる被害が立て続けに発生している。先日は渋谷区内にあるファミリマート店舗の冷蔵ケースを、何匹ものネズミが駆け回っている動画が拡散。
店舗が一時休業になる事態に。今回は、北海道の高校で発生し、生徒、保護者に動揺が広がった。しらべぇ取材班は、原因を探るべく、高校を直撃した。
■金網の腐食が原因だった
北海道教育委員会は10日、道立羅臼高校(生徒数95人)の水道の受水槽からネズミ5匹の死骸が見つかったと発表。11日には、学校が記者会見を行った。
学校によると、高校は海抜34メートルの崖に立っており、学校から約20メートル下の緩い坂の上に、受水槽が埋まっている建物があるという。
この建物の地下にある受水槽の隣には、ここから水がこぼれたときに溜まるオーバーフロー槽がある。ここと排水管がつながっていて、オーバーフロー槽と配管の間には金網があり、ネズミがはいれない仕組みになっていたそう。
しかし、この金網が腐食し壊れて、ネズミが排水管からオーバーフロー槽を経由し、受水槽にはいってしまったようだと話す。
■週1回の点検は実施していた
北海道教育委員会は、学校の施設の点検は、学校が行う規定にしている。学校は、受水槽の建物内の点検は定期的に行っていた。しかし、金網までの点検には、手が回らなかったという。受水槽の清掃は、年1回実施しており、昨年の8月には異常がなかった。
今年は6日に清掃のために水を抜いたところ、ネズミ5匹の死骸が見つかった。学校は、週一回水道の塩素検査を行い、基準の濃度を守っていたので、菌は死んでいたはずと話す。
■保護者から不安の声が…
11日の11時から、全校生徒へ、15時から保護者への説明会が開かれ、そこに校医も同席し、健康面の説明も行われた。教頭によると、校医の説明で生徒は納得したようだが、保護者からは、そういった水を飲んでいた心のショックに関して不安の声があがったという。
この浄化槽の清掃、消毒、金網の修理は既に完了していると語った。
■ネズミの害
アース製薬によると、ネズミによる被害は、衛生的被害、都市機能の被害、経済的被害の3つがあげられるという。
衛生的被害は、感染症、皮膚炎、精神的障害など。都市機能の被害には、鋭い歯でコードなどを噛み切ることによる電気災害(電線ケーブルやガス管を噛み切ることによる停電や火災、爆発事故など)や交通被害などがある。
経済的被害は、(1)商品の汚損 (2)食中毒などの発生で、保健所による営業停止処分による不利益 (3)社会的信用の損失 などがあげられる。今回のような学校から離れた場所の受水槽の管理を、ただでさえ忙しい教員に実施させることが適切なのか、疑問が残るところだ。
https://news.biglobe.ne.jp/…/0812/srb_190812_4497816057.html