2018/11/06【豚コレラウイルス】豚コレラ、野生イノシシ感染続く 3月まで狩猟禁止に /岐阜県
岐阜県内で野生イノシシに豚(とん)コレラ感染が相次いでいる問題で、岐阜県は5日、岐阜市など20市町で実施している狩猟禁止について、区域を限定して来年3月15日まで延長することを決めた。発生当初の対応についての検証結果も報告し、「危機管理意識の欠如が各段階の不備や遅れを招いた原因の一つ」などと指摘した。
豚コレラに感染したイノシシは岐阜市の椿洞、大洞両地区を中心に見つかっていたが、今月に入り、可児市の西帷子地区でも確認された。感染の拡大を受け、県は、これまで発生農場から半径10キロ圏内などとしていたイノシシの調査対象区域を、6日から、これら3地区の半径10キロの円内に切り替えることを決めた。
県は、現在、14日まで20市町で狩猟を禁止している。15日には県内で猟銃を含む狩猟が解禁されるが、同じ20市町で、陽性のイノシシが見つかっている区域周辺などに限定して来年3月15日まで狩猟を禁止する。道路や谷などで区域を指定。今後、猟友会向けの説明会を開くという。
発生当初の対応の検証では、「関係者に『まさか内陸県の岐阜で26年ぶりに豚コレラが発生することはないだろう』との思い込みがあった」と指摘。初動に問題があったとして、県の「防疫対策要領」を年度内に全面改定することや訓練の実施、豚コレラの情報を覚知した時点で「家畜伝染病対策情報集約センター(仮称)」を設置することなどを決めた。