フリーマーケットアプリを通じ、一部で要冷蔵の食品が常温でやりとりされているとして、消費者庁が注意を呼び掛けている。商品が真空パックに入れられていても食中毒の恐れがあるためで、同庁はクール便の利用や、常温での配送が表示されている要冷蔵食品の購入を控えるよう訴えている。
消費者庁がフリマアプリで扱われている要冷蔵食品を調べたところ、贈答用のハムやソーセージ、魚介類加工品、乳製品の出品が確認された。
これまでに食中毒などの被害は報告されていないが、消費者庁はフリマアプリを運営する大手3社に対策を講じるよう依頼。各社は配送方法に関する規約の変更について検討を始めたという。
食品衛生法などは、販売する食品の保存温度を定めており、消費期限や賞味期限の記載を義務付けている。要冷蔵食品を常温で転売する場合、出品者が消費期限などを設定し直さなければならない。
消費者庁は、フリマアプリの利用者は料金が高いクール便を敬遠する傾向があると指摘。伊藤明子長官は「真空パックだと安全なイメージがあるが、食中毒の危険性もあるのでクール便を使ってほしい」と話している。