麻疹(はしか)の感染者の報告数が、今年に入ってから5月26日までに566人となり、昨年1年間(282人=暫定値)の2倍となった。国立感染症研究所が4日発表した。都道府県別では大阪が最も多く142人で、東京96人、三重54人、神奈川50人、愛知37人などとなっている。
5月26日までの1週間では新たに26人の報告があった。神奈川5人、埼玉、福岡、佐賀各4人など、小規模な発生が続いており、終息の気配はない。
感染症に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は「流行地のフィリピンやベトナム、ミャンマー、インドネシアなどと同じタイプの遺伝子が検出されている。渡航者が感染し、免疫のない人がうつり、ウイルスが国内に居座りつつある状況だ」と分析する。
風疹の感染者は、5月26日までの1週間で新たに44人が報告された。今年の累計は1624人で、昨年夏以降、流行が続いている。