2017/06/21【MERS】「ラクダが顔舐めた」MERS擬似症の濃厚接触に
【MERS】「ラクダが顔舐めた」MERS擬似症の濃厚接触に
厚生労働省は、中東呼吸器症候群(MERS)に感染したと疑われる「擬似症」について、ヒトコブラクダとの濃厚接触歴の定義を明確化する案をまとめた。アラビア半島などの対象地域で、「ヒトコブラクダから顔を舐められた」といったケースは、濃厚接触歴に該当するとした。今月中にも都道府県と検疫所に通知する予定。
MERSは2012年9月以降、サウジアラビアやアラブ首長国連邦などアラビア半島諸国を中心に発生が報告されている重症呼吸器感染症で、基礎疾患のある人や高齢者が重症化しやすい。ヒトコブラクダが保有宿主(感染源の動物)とみられ、MERS の流行国でヒトコブラクダと接触したり、その肉(非加熱)などを摂取したりすることが感染のリスクになると考えられている。
厚労省は、擬似症の定義について、ヒトコブラクダとの濃厚接触歴があることを要件として示していたが、具体的な接触方法を明示していなかったため、「濃厚接触の定義があいまい」との指摘が出ていた。
こうした状況を踏まえ、厚労省は濃厚接触歴の定義を明確化する必要があると判断した。具体的には、ヒトコブラクダの鼻や口との接触や、生のミルクや非加熱の肉の摂取は濃厚接触歴に該当するとした。
38度以上の発熱や咳を伴う急性呼吸器症状があって肺炎などが疑われ、発症前(14日以内)に流行国で、ヒトコブラクダに顔を舐められていたといった濃厚接触歴があれば、患者を擬似症として扱う。
https://www.cbnews.jp/news/entry/20170621163430