2019/07/16【デングウイルス】フィリピン、デング熱で死者450人超 全国で警報態勢 /フィリピン
フィリピンで今年、デング熱が全国的に流行しているとして、保健当局が警報を出した。
デング熱は蚊が媒介するウイルス性の感染症。同国で今年1~6月に報告された患者数は10万人と、昨年の同時期より85%増加し、これまでに450人以上が死亡した。
流行宣言が出されたミマロパ、西ビサヤ、中部ビサヤ、北ミンダナオの4地方には、フィリピン人口の約2割に当たる2000万人以上の住民が集中している。
このほかにもドゥテルテ大統領の出身地ダバオなど9地方が警戒態勢を敷いている。
デング熱に感染すると頭痛、発熱、筋肉痛などインフルエンザに似た症状が出る。世界保健機関(WHO)によると、全世界で毎年約100万人が感染し、このうち重症化して入院が必要となる患者は約50万人、死者は約1万2500人に上る。
フィリピンやインド、ブラジルなどに多くみられるが、最近の研究によると地球温暖化の影響で蚊の生息地が北へ広がり、米南部やオーストラリア内陸部、中国や日本の沿岸部でも流行しやすくなっている。
フィリピンではこれまでも3~4年ごとにデング熱が流行してきた。デュケ保健相は、前回の2016年に続く流行期が訪れたとの見方を示している。
同国でははしかも全国的に流行中。当局によると、今年上半期だけで昨年1年間を上回る死者が出ている。
https://www.cnn.co.jp/world/35139962.html