2019/07/31【デングウイルス】過去最悪のデング熱流行、24時間で千人の感染を確認 /バングラデシュ
デング熱の感染拡大が深刻化しているバングラデシュで、過去24時間の間に1000人以上がデング熱と診断された。衛生当局者が30日に明らかにした。感染者は子どもが大半を占める。
同国のデング熱流行は過去最悪の状況で、今年1月以来の死者は8人、感染者は1万3600人を超えた。うち半数強の8348人は7月に入って感染が確認された患者で、6月の1820人、5月の184人に比べて激増している。
衛生当局者はCNNの取材に対し、今回の流行について「2000年にデング熱に関する統計を取り始めて以来、最悪の事態になった」と指摘した。
感染者は全土で確認されているが、首都ダッカ(人口約2000万人)は特に感染者が集中し、一部の病院は患者の受け入れに苦慮しているという。ダッカ医大病院にはデング熱の患者専用の区画が設けられた。
デング熱は蚊が媒介する疾患で、感染すると頭痛や関節痛、発熱、発疹などの症状が出る。
バングラデシュ政府の疾病対策機関は感染の拡大を食い止めるため、世界保健機関(WHO)に蚊の駆除に関する技術支援を要請した。さらに、新聞広告などを通じた国民の啓発活動にも力を入れている。
デング熱やマラリアなど蚊が媒介する感染症はアジア諸国で感染が広がり、フィリピンは今月に入って警戒警報を発令した。
デング熱は主にバングラデシュのような熱帯や亜熱帯地域で流行しているが、米南部やオーストラリア内陸部、中国や日本の沿岸部への拡大も懸念されている。
https://www.cnn.co.jp/world/35140655.html