長野県は14日、塩尻市の県畜産試験場で豚コレラが発生したと発表した。研究用に飼育している豚に嘔吐(おうと)の症状がみられ、県や国の検査で陽性と確認された。県は同日朝から飼育しているすべての豚約350頭の殺処分を始めた。
7月に同試験場から約3キロの地点で豚コレラに感染したイノシシの死体が見つかり、試験場は消毒ゲートの設置など感染対策を強化。豚の異常の有無を県に毎日報告していた。
同県内で豚への感染が確認されたのは、2月に愛知県から感染した子豚が運ばれた宮田村の養豚場での発生以来、7カ月ぶり。
県によると12日午後、オス1頭が嘔吐しているのが見つかり、周囲にいた計14頭を検査すると8頭に感染の疑いがあることが判明。国の機関による遺伝子検査の結果、14日朝に陽性と確定した。県の抗体検査では陰性だったことから、感染してからごく初期の段階だったとみられるという。
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