2020/05/21【新型コロナウイルス:COVID-19】新型コロナ 重症化に遺伝的要因は? 遺伝情報を分析へ
新型コロナウイルスに感染し重症化する人としない人との違いに遺伝的な要因がないか、慶応大学や京都大学などの研究グループが、患者の遺伝情報を調べる研究を始めることになりました。
新型コロナウイルスをめぐっては日本などアジア地域は欧米と比べて、重症化したり死亡したりする患者の割合が低く医療システムや生活様式の違いなどが指摘されていますが、その理由は、はっきりとしていません。
そこで慶応大学や京都大学などの研究グループは、重症化する人としない人との違いに遺伝的な要因がないか、調べようと、研究プロジェクトを立ち上げました。
プロジェクトにはこれまでに8つの大学や研究機関、それに全国のおよそ40の医療機関が参加しています。そして医療機関で同意を得た患者から少なくとも500人分の血液を集め、遺伝情報を分析して重症化する患者に共通する遺伝的な要因がないか、解明を目指します。
遺伝的な要因を調べるプロジェクトは欧米でも進んでいて、研究グループは、将来的には連携を目指しています。
研究グループでは早ければことし秋までに分析結果をまとめたいとしていて、研究を統括する、慶応大学医学部の金井隆典教授は、「新型コロナウイルスという国難を受けて、さまざまな分野の科学者が集まった。今後の医療に貢献できるような研究成果に結びつけたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/…/20200521/k10012438401000.html