2020/05/26【新型コロナウイルス:COVID-19】大阪府「トリアージ病院」を近く本格運用 /大阪府
新型コロナウイルス感染の疑いがある救急患者に対し、大阪府が簡易検査で感染の有無を確認して搬送先を振り分ける「トリアージ(選別)病院」を近く本格運用する方向で調整していることが26日、分かった。府関係者によると、すでに大阪市内などで試験的に実施しており、府内全域をカバーする8つの「医療圏」での運用を目指す。
トリアージ病院は発熱や肺炎の症状があり、感染の有無が分からない患者を搬送する際、院内感染のリスクを懸念する病院に受け入れを拒否され「たらい回し」になる事態を避け、症状の悪化を防ぐのが狙い。
5カ所以上の病院が受け入れを拒否した患者は、トリアージ病院にいったん搬送。2~3時間以内で結果が出る簡易検査「LAMP(ランプ)法」で感染の有無を確認し、陽性の場合は新型コロナ患者の受け入れ態勢が整っている病院へ、陰性の場合は一般の病院へと振り分ける。
糖尿病などの基礎疾患がある人や高齢者、妊婦など、新型コロナに感染すれば重症化する恐れがある患者については、発熱などの症状があってもトリアージ病院ではなく、救急病院に搬送し治療。脳梗塞など重篤な症状を併発した場合も同様という。
府内には大阪市▽堺市▽豊能▽三島▽北河内▽中河内▽南河内▽泉州-の8医療圏があり、試験運用は大阪市など5医療圏で行っている。トリアージ病院は大阪市で2カ所、ほかの7医療圏でそれぞれ1カ所の計9カ所で運用する方針だ。府関係者は「トリアージ病院の運用を全域に広げ、病院側の懸念を払拭するとともに患者の早期治療につなげたい」と話す。
府は15~30分で判定できる「抗原検査」の導入も検討したが、PCR検査より精度が低く、陰性でもPCR検査を受ける必要があることから「手間がかかる」として、導入を見送った。
https://www.sankei.com/…/news/200526/lif2005260058-n1.html