2020/05/31【新型コロナウイルス:COVID-19】世界の感染600万人、中南米のまん延深刻 新型コロナ
世界の新型コロナウイルスの累計感染者数が30日、600万人を超えた。ブラジルやロシア、インドなど新興国で感染拡大が続いているほか、経済活動の再開が進む米国でも新規感染者数が再び増加傾向にある。収束までの道筋は見えない。
米ジョンズ・ホプキンス大学によると、米東部時間30日午後5時(日本時間31日午前6時)時点の世界の感染者数は約600万人、死者数は約37万人に達した。感染者数を国別に見ると、米国(176万人)、ブラジル(約47万人)、ロシア(約40万人)と続いた。
感染ペースは落ちる兆しがない。中国で新型コロナウイルスが検出されたと発表されてから100万人まで達するまでに約3カ月かかったが、400万人から500万人は約2週間、500万人から600万人は10日間で100万人増えた。
中国から欧州、米国へと移った感染拡大の中心地は、足元で中南米など新興国に移っている。29日の1日あたりの新規感染者数はブラジルが約2万7千人と、約2万6千人だった米国を上回って最多だった。ブラジルが米国を上回るのは3日連続。
上位10カ国にロシア、インド、チリ、メキシコ、イラン、パキスタン、バングラデシュなど新興国が並ぶ。格差が大きく、衛生環境や医療インフラに問題がある国での感染拡大が続いている。ブラジルでは北部の先住民族系の住民への感染が深刻だ。
一方、累計感染者数で世界の3割を占める米国は減少傾向にあったが、足元で再び増加傾向にある。米国では全50州で外出制限の一部緩和に動いており、経済再開による第2波への懸念も強まっている。ウイルス封じ込めの難しさが改めて浮き彫りになっている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59802560R30C20A5I00000/