2020/06/12【新型コロナウイルス:COVID-19】感染急増なら外出規制の再導入を 米政府機関が警告 /アメリカ
米疾病対策センター(CDC)は12日、新型コロナウイルスの感染者が急激に増えた地域では、厳しい外出規制を再び導入する必要があると警告した。米国では西部や南部など4割超の州で感染者が増えている。経済活動の再開にブレーキがかかれば、景気回復が遅れる可能性がある。
CDC幹部が電話記者会見で「感染者数が急激に増えれば、3月に実施したような厳しい感染対策が再び求められる可能性がある」と述べた。規制の是非は州など地方政府が最終的に決める。
米国では西部アリゾナ州など22州で感染者が足元で増えている。CDC幹部は、局所的な流行や検査件数の増加など様々な要因が考えられると指摘した上で「各地の流行を厳しく監視していく」と強調した。経済再開と感染増の因果関係を判断するのは避けた。
外出規制を再び強化する動きはまだ顕在化していないが、経済再開が足踏みする動きは出始めた。西部オレゴン州のブラウン知事は11日、規制緩和を1週間止めると表明した。多くの地域で映画館の再開など「第2段階」に入ったが、同日に過去最多となる177人の新規感染者を確認した。西部ユタ州も当面はさらなる規制緩和を見送る。
トランプ政権は3月中旬に国家非常事態を宣言し、その後に各州政府が相次いで外出制限令を発動した。外食禁止や小売店の営業停止など3月に導入した厳しい規制に逆戻りすれば消費や雇用が悪化するため、トランプ大統領は否定的な考えを示している。