2020/06/13【新型コロナウイルス:COVID-19】新型コロナ イタリア 検察が首相から事情聴取 感染拡大めぐり /イタリア
イタリア北部での新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、政府や州政府の当時の対応に問題がなかったかを調べている検察当局は12日、コンテ首相に対する事情聴取を行い、今後、首相の法的な責任を問う事態となるか注目されています。
イタリアではことし2月下旬から北部ロンバルディア州を中心に新型コロナウイルスの感染が拡大し、これまでに3万4000人を超える人が亡くなっています。
ロンバルディア州では、感染が相次いで確認された直後に10の自治体が事実上封鎖されましたが、当初、封鎖の対象とならなかったベルガモ県の自治体では多くの犠牲者が出たことから、遺族は「感染が拡大したのは当局の対応の遅れが原因だ」として批判しています。
地元の検察は、政府や州政府の当時の対応に問題がなかったか予備的な捜査を始め、12日には首都ローマの首相府を訪れて、コンテ首相からおよそ3時間にわたり事情を聴いたということです。
コンテ首相は事情聴取に先立つ10日、記者団に対し「知っている事実はすべて話す。全く心配していない」と述べています。
検察は、閣僚やロンバルディア州の知事などからも事情を聴いており、今後、感染対策をめぐって首相の法的な責任を問う事態となるか注目されています。