日本小児科学会は新型コロナウイルスの影響で、3歳以降を対象にした予防接種を受けていない子どもが増えているおそれがあるとして、予定どおり予防接種を受けるよう呼びかけています。
日本小児科学会では、新型コロナウイスルの感染が拡大したことし3月に川崎市で行われた予防接種の数を調査しました。その結果、去年の3月と比べて、通常3歳で受ける日本脳炎の1回目の予防接種がおよそ35%減っていたほか、5歳から6歳ごろに受けるはしかと風疹の2回目の予防接種がおよそ50%減っていたということです。
さらに11歳から12歳で受ける破傷風などの予防接種もおよそ70%減っていました。
一方、0歳児や1歳児が受ける予防接種については去年と比べて大きな差はありませんでした。
学会では、新型コロナウイルスの影響により3歳以降を対象にした予防接種を受けられていない子どもが多い可能性があるとして、予定どおり接種を受けるよう呼びかけています。
調査を行った聖マリアンナ医科大学の勝田友博講師は「3歳をすぎて子どもがある程度大きくなっても軽症ではすまない病気があり、予防接種で予防できる病気も多くある。効果や安全面を最大限に確保するためには推奨される期間での接種が重要で、遅れた場合は早めに接種してほしい」と話しています。