2021/04/21【新型コロナウイルス:COVID-19】大規模クラスター発生した旭川厚生病院が検証結果まとめる /北海道
300人を超える新型コロナウイルスのクラスターが発生した旭川厚生病院が、一連の経緯の検証結果をまとめました。院内感染対策の責任者はNHKのインタビューに、「ウイルスの持ち込みをゼロにはできないので、地道なことをやっていくしかない」と継続的な対策の重要性を強調しました。
旭川厚生病院では去年11月にクラスターが発生し、ことし1月に収束するまでに、国内最大規模となるあわせて311人が新型コロナに感染しました。
病院がこのほど独自の検証結果をまとめたことを受けて、院内感染対策室の室長を務める秋葉裕二副院長がNHKのインタビューに応じ、「クラスターによって病院が稼働できない状態に陥ったのは非常に反省すべきことだった」と当時を振り返りました。
検証結果の中で病院は、感染が広がった要因として、▼病床の稼働率が90%にのぼっていたことや、▼6人部屋の病室が多く密度の高い状態となっていたこと、▼感染者と感染していない患者を分ける「ゾーニング」を行うため、病棟をまたいで感染者を移動させたことなどをあげています。
その上で、今後、院内での感染拡大を防ぐため、▼すべての入院患者にPCR検査を行うとともに、▼患者の密度を下げるため病床を60床削減し、6人部屋を廃止して4人以下とするなどの対策をまとめています。
秋葉副院長は、「ウイルスの持ち込みを少なくすることはできてもゼロにはできないので、持ち込まれた場合に大きなクラスターにしない対応が必要になる。地道なことを忘れずにやっていくしかない」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210421/7000033174.html