2021/06/02【ノロウイルス】ことし多いノロウイルス感染 消毒には次亜塩素酸ナトリウムを

今増えているノロウイルスによる感染についてです。
ノロウイルスは、おう吐や下痢などを引き起こすウイルスです。
食べ物がウイルスで汚染された場合は食中毒の原因にもなります。
感染力が非常に強いのが特徴です。
子どもや、高齢者ですと重症化するおそれがあります。
例年、秋から冬にかけて流行しますが、ことしは4月と5月にも集団感染が増えています。
【感染者数の推移】
道内でのノロウイルスの集団感染件数は、ことしの4月と5月の合計がここ5年間で最も多くなっています。
▼札幌市はことしは4月が32件、5月が9件でした。
これに対して新型コロナウイルスの影響で幼稚園や保育所などが休みとなって極端に少なかった去年は4月が2件、5月が1件でした。
おととしが4月が2件、5月が9件でした。
平成30年は4月が8件、5月4件でした。
平成29年は4月2件、5月2件でした。
また、▼札幌市をのぞく道内のほかの市町村は、ことしは4月が38件、5月が46件と大幅に増えていいます。
これに対して、去年は新型コロナウイルスの影響で同じように極端に少なくて4月4件、5月が2件でした。
おととしは4月19件、5月が46件でした。
平成30年は4月が10件、5月24件でした。
平成29年は4月が24件、5月が16件でした。
去年は、新型コロナの影響で保育所や幼稚園などが休みになったことから少なくなっていますが、それ以前と比べてもことしの4月と5月はぐんと多くなっています。
【なぜことし増加?】
なぜ、ことしは感染が増えているのでしょうか。
北海道保健福祉部の廣島孝技監は、「コロナの影響でアルコールを1日何回も消毒に使う方がいると思うが、実はアルコールはノロウイルスにはあまり効果がないとされている。手洗いをしないでアルコールで消毒をして十分、感染予防ができたと考えている方がいらっしゃると思う。これだけ増えているのは手洗いの不徹底が1つにあるのではないか」と分析しています。
その上で、ノロウイルスの感染対策としては、「手洗いが一番の予防策になると思う。あとは、食べ物を加熱したらノロウイルスを防ぐことができるし、トイレとかの清掃も大事になる。消毒には次亜塩素酸ナトリウムを使ってほしい」と呼びかけています。
また、同居する家族にノロウイルスの感染者が出た場合については、「患者がおう吐などした場合は、空気中に漂い、空気感染のようになる。家の中でマスクはしてないかもしれないが、誰かが吐いたのであれば、マスクをして対処することが大事だ。おう吐物や汚物を扱うときには手袋をしていただく方がいい」と述べました。
今後のノロウイルスの感染拡大の見通しについては、「7月8月の夏場になれば例年、流行は抑えられるが、6月中であればそれほど気温が上がらないので感染が続く可能性はある。今月いっぱいくらいまでは気を付けてもらった方がいい」と指摘しています。
【対策まとめ】
ノロウイルスの感染をどうやって防ぐのか。
最も基本となるのは、コロナ対策と同じく「手洗い」です。
特に調理前や食事前、トイレの後などは、30秒以上かけてしっかり洗いましょう。
もうひとつは食品の加熱です。
食材を中心部まで十分に加熱することで、ノロウイルスを死滅させることができます。
目安は85度から90度の温度で90秒以上となっています。
ノロウイルスに効果がある次亜塩素酸ナトリウムを消毒液に使うことも有効です。
次亜塩素酸ナトリウムは、市販されている塩素系漂白剤と水を混ぜ合わせて作れる消毒液で、調理器具などの通常の消毒は水で250倍に薄めます。
家庭内で、ノロウイルスの感染者が出てトイレやおう吐物の処理など汚染された場所を消毒する場合は50倍に薄めたものを使いましょう。
おう吐物などの処理では、使い捨てのエプロンや手袋、マスクをした上で作業する必要があります。
汚染物が飛び散らないように、消毒液をペーパータオルなどに浸してから拭き取り、作業に使ったものはビニール袋に密封した上で廃棄しましょう。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210602/7000034878.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 2017-8-7

    学術雑誌「医療看護環境学」を創刊致しました!

    学術雑誌「医療看護環境学」を創刊致しました! どうぞご利用ください! 医療看護環境学の目的 …
  2. 2021-4-1

    感染症ガイドMAP

    様々な感染症情報のガイドMAPです 下記のガイドを参考に、情報をお調べください。 感染症.com…
  3. 2021-4-1

    感染症.comのご利用ガイドMAP

    一緒に問題を解決しましょう! お客様の勇気ある一歩を、感染症.comは応援致します! 当サイトを…
  4. 2022-9-1

    感染対策シニアアドバイザー2022年改訂版のお知らせ

    感染対策シニアアドバイザーを2022年版に改訂しました! 感染対策の最前線で働く職員の…
  5. 2022-9-1

    感染対策アドバイザー2022年改訂版のお知らせ

    感染対策アドバイザーを2022年版に改訂しました! 一般企業の職員でも基礎から学べ、実…

おすすめ記事

ページ上部へ戻る