2021/08/02【食中毒:下痢原性大腸菌】富山1896人集団食中毒 牛乳製造元の営業禁止処分解除 市保健所 /富山県
富山市の小中学校や保育施設で6月17日に発生した集団食中毒で、市保健所は2日、原因となった牛乳を製造した内田乳業(同市四方)への営業禁止処分を解除した。再発防止策が講じられ、製品の安全性も確認されたため。本格的な生産開始時には保健所職員が立ち会い、製品のチェックも行う予定。
最終的な患者数は小中学校、保育所、幼稚園、特別支援学校の計25カ所の1896人。原因物質は下痢原性大腸菌と推定され、牛乳や配管からはセレウス菌も検出されたという。
保健所は6月19日に食品衛生法に基づき、内田乳業を営業禁止とする行政処分を出した。その後の調査の結果、同14日にあった落雷の影響で、工場内の殺菌機の温度感知機能など複数の製造機器が壊れていたことや、設備や機器類の洗浄消毒が不十分だったことが判明した。
同社は保健所の指導を受けて機器類を修理するなどの改善策を講じた。7月23日には試作品を保健所が検査し、問題がないと判断した。現在、学校が夏休み中のため、本格的な製造開始は9月ごろの予定という。
https://mainichi.jp/articles/20210802/k00/00m/040/147000c