2021/08/05【新型コロナウイルス:COVID-19】店舗従業員の感染拡大 臨時休業も相次ぐ 利用者から不安の声
都市部の百貨店などで、従業員らの新型コロナウイルス感染に伴う臨時休業が相次いでいる。感染場所が店頭であるとは確認されていないが、各社は臨時休業して消毒作業にあたるといった対応を実施。従業員が使う食堂などでの感染の可能性も踏まえ、大規模な社内向けPCR検査も行っている。利用者からは不安の声が上がっており、影響拡大が懸念される。
東京・新宿の商業施設「ルミネエスト新宿」は、7月22日以降、約70人の感染が判明した。家族や友人の感染を機に陽性が判明したケースが多く、これまでテナントごとに休業と消毒を実施してきたが、4日に臨時の全館休業に踏み切り専門業者による一斉消毒を実施した。担当者によると、従業員の感染に伴う自主的な全館休業は初めて。「引き続きお客さまと従業員の安全対策に徹底して取り組む」という。
阪急阪神百貨店が運営する阪神梅田本店(大阪市)ではクラスターが発生し、5日までに計138人の感染を確認。7月31、8月1の両日に全館を臨時休業して消毒を行い、感染者数が多い1階と地下1階の食料品売り場は2日以降も休業を続けている。
同店は、店頭ではなく従業員が使用する休憩所や食堂での感染の可能性もあるとみて注意喚起を進める。すでに従業員約2千人にPCR検査を実施しており「検査結果がすべて出そろい販売体制が整うまでは、一部売り場での休業を続ける」とする。同店には感染への不安など1千件超の問い合わせがあったという。
東京・新宿の伊勢丹新宿店も4日までの1週間で81人の感染を確認し、食品売り場の15店舗の営業を休止。スーパーやコンビニエンスストアでも感染が目立ちつつあり、セブン―イレブン・ジャパンは7月中に延べ十数店舗を臨時休業。イトーヨーカ堂は、売り場ごとに消毒などの対応をとっている。
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