2021/08/09【新型コロナウイルス:COVID-19】コロナ終息宣言の中国、感染再拡大で高官30人を解任・懲戒 /中国
最近新型コロナウイルスの感染が再拡大している中国が主要地域の保健担当高官を大量懲戒する超強硬策を展開している。
中国のグローバル・タイムズは9日、増加する新型コロナウイルスに対する緩い対応と非効率な管理に対する責任を問い、主要4省で30人以上の高官に対し解任や重懲戒を下したと報道した。
先月から始まった新型コロナウイルス感染再拡大の発源地となった中国江蘇省南京市では胡万進副市長、方中友南京市保健委員会党書記兼主任ら最小15人が解任や降格の重懲戒を受けた。
湖南省の観光都市張家界でも20人の公務員と公職者が懲戒対象に上がった。地域公務員と病院、観光部門と地域公演関連の公務員が含まれたという。ここから中国全域の最小8省にウイルスが広がったものと中国当局はみている。
グローバル・タイムズによると、鄭州市保健委員会の党書記は防疫対応の責任を問われ職を解かれ、鄭州に流入した海外患者の管理を担当する第6人民病院の党高官も解任された。煙台市莱山区の区長も感染症予防と統制不良の責任を取り退いた。
昨年9月に習近平中国国家主席は「中国が新型コロナウイルス戦争で重大で戦略的な成果を上げた」として事実上新型コロナウイルス終息宣言をしたりもした。1年ぶりに再流行の兆しが見られ中国当局がこれを遮断するための強力な先制対応に出た格好だ。
中国国家衛生健康委員会によると、9日午前0時基準で新規感染者が125人発生し、治療中の患者は1603人に増加した。河南省で41人、江蘇省で38人、湖南省で12人など、一部地域で集団感染が続いたためだ。中国では昨年新型コロナウイルスの流行初期の武漢市の集団感染以来の大流行を再び迎えたのではないかとの危機意識がますます大きくなっている。
昨年の新型コロナウイルス発源地だった湖北省武漢市でも感染事例が出てきた。これに先立ち地域保健当局は1130万人の住民に対し全数検査をした。9件の市中感染を確認した。
ブルームバーグは「中国の今回の大量懲戒事例は世界で最も厳格な新型コロナウイルス防御政策もデルタ株に突破されかねないということを示す。中国とオーストラリアなどで展開するいわゆる『コロナゼロ』防疫方式の限界を表わしたもの」と評価した。
これに対し西欧とシンガポールなどでは新型コロナウイルスとの共存は避けられないとみて、ワクチンを通じ感染後の被害を最小化することに焦点を合わせている。
https://news.yahoo.co.jp/…/492f89cf52d39bb19a8a4a3abc96…